リハビリテーション

リハビリテーションは、理学療法(PT)、作業療法(OT)、言語聴覚療法(ST)、心理からなります。入所利用者、外来利用者をはじめとして、周辺地域の障害児・者への支援も行っています。

理学療法(PT:Physical Therapy)

理学療法は運動療法が基本です。寝返り、起き上がり、座位、立位、歩行といった粗大運動を促すことが主ですが、重度の呼吸器を使用している人には呼吸胸郭運動を歩いている人には歩容の改善をそれぞれの課題に焦点を当て、運動学習を支援し、その方の持っている潜在能力を最大限に引き出すことを目的に行っています。
理学療法士の定数は18名です。1人の理学療法士が外来利用者と入所利用者両方を担当しています。理学療法科全体としては外来、入所合わせて1日約150名に対して理学療法を行っています。

特徴

  1. ボバースコンセプトに基づいて、一人ひとりの子どもに合った治療支援を行っています。仮説検証作業を通じて40分間の間に身体図式を更新し、治療が機能的動作獲得へ結びつくように治療しています。PT18名中13名が小児ボバースコースを修了したNDT(Neuro Development Therapist)です。
  2. 当院は人工呼吸器を使用している重度の利用者から歩行を獲得されている軽度の利用者まで、また、幼少期・学齢期のみならず青年期・成人期・老年期まで長期にわたって療育を実践しています。よって、青年期・成人期になって生じる問題点を考え幼少期にどんな点を重視して関わるべきか、また潜在能力を引き出すことで重度な利用者でも成人された利用者でも生涯発達していくことができることを私たちは経験しています。
  3. 入所利用者に対しては病棟担当制をとっています。
    個別療法を基本としていますが、その他に以下の活動を行っています。
    • 病棟スタッフとの勉強会開催
      毎日のケアは単なる介助ではなく、心身の発達を支えるものでなくてはなりません。中でも衣服着脱、おむつ交換、体位変換など身体を動かすケアは、介助者と重症心身障害児・者との間の貴重なコミュニケーションの場であり、重症児・者の心と体を育てることにつながります。私たちは「固有感覚コミュニケーション」を大切にしています。一方で、身体を動かすケアは、介助者が気が付かないうちに、発達を阻害しているおそれ(緊張の増加、側弯の増長、骨折のリスク)もあります。そういったリスクを知り、発達を支えるケアにするためには、基本的な知識と技術が重要であるため、病棟スタッフとの勉強会を開催しています。
    • わらべ歌体操
      各病棟、担当PTが病棟スタッフと一緒にわらべ歌体操を週1回行っています。ここで、それぞれの利用者の体の特徴、動かし方を病棟スタッフと確認しあう場となっています。
  4. 「重症心身障害児・者へのボバースアプローチインフォメーションコース」を開催しています。
    毎年6月の第1土曜、日曜の2日間にわたり講習会を開いています。北海道から九州まで、全国から応募があります。

首のすわりや寝返りなどの運動発達を促します。家庭での抱っこの仕方 遊びの姿勢なども指導します。

座ることが上手になっていくことは、手や目の使い方が上手になることにつながっていきます

立つ練習は歩行の獲得につながっていきます。目的のところへ向かって移動することは楽しさと到達した時の達成感を感じることができます

成人の利用者においても機能の維持・改善は大切です。加齢による変形・拘縮にも一緒に取り組みます。

呼吸胸郭運動を促しています。呼吸が楽になると同時に、姿勢が安定し、環境へのかかわりが可能になります。

日中のポジショニングの1つです。姿勢を安定させ、安定した呼吸状態を保つことや、変形拘縮予防を行います。

PT治療で行ったハンドリングの(PTの)手を体幹パッド等に置き換えています。姿勢が安定することで視線が合いやすく、食事や机上動作が行いやすくなります。

腹臥位になることで呼吸が深くなり、排痰をしやすくなります。

座位姿勢保持が困難な場合には四つ這い位の車いすを作製することもあります

呼吸器を使用していても外出を楽しめるように呼吸器・吸引器等を載せた車いすを作製しています。